Jさん 国立障害者リハビリテーションセンター学院
<分析>
医療関係、特に倍率が7倍以上の入試に臨むため、通常の対策以上に準備と緻密な戦略が必要でした。近年の医療関係の小論文では、課題文を含め、受験生の倫理観を問うような問題が出題される傾向にあります。本人の倫理観に問題はなかったのですが、医療関係の事例に感情移入しすぎてしまう傾向がありました。
<施策>
小論文では価値中立的な立場から、客観的な分析能力が問われます。そのため、自らの感情を抑え、冷静かつ適切な客観分析が求められます。まずは客観的な課題文からスタートし、徐々に感情移入しやすい課題文に移行して訓練を重ねました。また、提出する志望理由書では自らの経験に基づいた内容になるため、多少主観的な要素が含まれることになります。そこで、小論文試験では、物事を客観的に見る能力を示すことによって、全体のバランスを取ることが重要だと考えました。さらに、本人は受験を想定し、勉強部屋や服装をできる限り当日と同じように整え、自学に取り組んでいました。
<効果>
医療への強い意欲と関心に加え、客観的な分析能力を組み合わせることで、当該校を含む難易度の高い大学すべてに合格することができました。自分の性質、相手が求める能力、そしてその業界にふさわしい倫理観や必然性が整えば、難易度や倍率に関係なく、次々と合格を果たすことができます。まさにそれを象徴するような入試結果となりました。