指導方針

1、責任ある指導 ~Accountability~

SNSの発達などの影響もあり、現代社会では「絶対に○○に決まっている」「普通は○○だよね」といった、根拠の曖昧な断定的表現が安易に用いられる場面が増えているように見受けられます。

それは教育業界も例外ではありません。「絶対に合格できます」「逆転合格可能」といった言葉が、あたかも事実であるかのように語られることがあります。

こうした発信は、ビジネスとして見れば一定の効果があるのかもしれません。生徒や保護者に期待を持たせること自体が、必ずしも否定されるものではないでしょう。しかし、教育に携わる者として、本来は不確かなことを断定せず、分かっていることと分からないことを正確に伝える責任があると、私どもは考えています。

合否について問われた場合、当学院では「最終的に合否を判断するのは大学であり、断定的なことは言えません」とお伝えしています。そのうえで、現実的に評価されやすい点、評価につながりにくい点について、可能な限り正確な見解を示します。

実際に当学院へ寄せられる相談の中には、「学校で『ボランティアをすれば入試で評価される』と聞いたが本当か」というものがあります。ある大学教授との会話の中で、「まともな研究者であれば、ボランティアをしていたという事実だけで評価することはありません」との言葉を伺ったこともあります。一方で、状況や文脈によっては評価の対象となり得る場合が全くないわけではなく、そこには慎重な判断が求められます。

だからこそ当学院では、耳当たりのよい言葉や期待だけを煽る説明は行いません。教育者として、事実に基づいた判断と説明を行う——その姿勢を貫くことこそが、私どもの考える「責任ある指導(Accountability)」です。

※なお、当学院の指導方針や実績についての説明を、「合格保証」と受け取られる方が稀にいらっしゃいますが、私どもは合格を保証する、あるいは結果を断定的に約束する立場にはありません。合否はあくまで大学側の判断によって決定されるものであり、その前提を無視した拡大解釈は、教育の本質を見誤らせるものです。当学院が提供するのは、合格を約束する言葉ではなく、受験生本人が評価されうる力を身につけるための、学術的かつ現実に即した指導です。この点を曖昧にせず、誠実に伝えることこそが、教育者としての責任であると考えています。

2、十人十色の指導~Individuality~

別指導塾である以上、生徒ごとに指導方針や進め方、指導方法を調整することは、言うまでもありません。

入会を検討されている方から、「自分と同じような生徒はいますか」「○○大学に合格した生徒はいますか」といった質問を受けることがあります。こうした質問の背景には、大きく分けて二つの意図があると考えられます。
一つは、過去の前例に自分を重ねることで安心したいという心理です。もう一つは、当学院の指導力そのものを確認しようとする姿勢です。後者については特段申し上げることはありませんが、前者の場合には慎重な説明が必要だと考えています。

このような質問に対して私どもは、同様の経歴や志望を持つ生徒が在籍したことはあるが、それがそのまま相談者本人に当てはまるとは限らない、という回答をしています。同じ環境や経験を与えたとしても、必ずしも同じ学力や成果に至るわけではないことは、教育経済学の分野においても示されているからです。

「自分と同じような人が合格しているのだから、あなたも大丈夫だ」と言ってほしい気持ちは理解できます。その方が精神的には安心できるでしょう。しかし、先述したように正確なことを述べようとすれば、そのような断定的な言い方はできません。

だからこそ当学院では、過去の事例に安易に依拠するのではなく、生徒一人ひとりの背景、状況、思考の特性に即した指導を行うという、個別指導の原点に立ち続けています。

※ここで述べている「個別指導」とは、習熟度や理解の過程に応じて指導内容や進め方を調整することを指します。「やさしくしてほしい」「学費の納入方法を特別にしてほしい」「特定の曜日・時間での授業を求めたい」といった要望に応じることとは別のものです。個別指導と特別扱いは明確に異なるものであり、その線引きを曖昧にしないことも、教育機関として重要であると考えています。

3.慈愛に基づく指導~Compassion~

近年の教育現場を見渡すと、生徒に配慮するあまり、結果として本来必要であったはずの指導が十分に行われない場面も見受けられます。多くの場合、それは悪意によるものではなく、生徒の気持ちを尊重しようとする姿勢の表れでもあります。一方で、そのような配慮が重なることで、本人の将来にとって重要な指摘や助言が後回しにされてしまうことがあるのも、否定できない現実です。

ある保護者の方が当学院の講演会にお越しになった際、次のような感想を寄せてくださいました。
「私が日頃指導している若い医師の中には、なぜ自分は医師になったのかと悩んでいる人がいます。もし彼らが高校生の頃にこの塾と出会っていれば、人生は大きく変わっていたかもしれません。」
また、その方は生徒の授業最終日に改めて挨拶に来られ、「厳しい内容もあったと思いますが、最後までよく取り組んでいましたね」とお伝えしたところ、「その厳しさこそが、やさしさだったのだと思います」と何度も言葉を重ねてくださいました。

当学院の指導は、生徒の生涯において効力を発揮する教養や考え方をつけさせたいという慈愛を前提としたうえで成り立っています。そのため、誤った選択や安易な姿勢が見られる場合には、見過ごすことなく、真正面から向き合います。これは、生徒の機嫌を損ねないことや、その場を穏便に収めることを優先するのではなく、本人の将来にとって何が必要かを考えた結果です。

こうした指導は、多くの生徒にとっては「普通」「当然」と受け取られる一方で、これまで注意や指摘を受ける経験が少なかった方にとっては、やや厳しく感じられることもあるかもしれません。しかし、それは特別に厳しい指導を行っているというよりも、学びに真剣に向き合う過程で自然に生じる差であると、私どもは考えています。


※なお、当学院では、声を荒らげる、人格を否定する、威圧的に従わせるといった指導は一切行っておりません。一方で、生徒の誤った理解や不十分な思考、安易な判断や甘えが見られる場合には、それを曖昧にしたり、迎合したりすることなく、理由を明示したうえで指摘を行います。この点は、「叱らない指導」「常に肯定する指導」を想像されている方には、やや異なる印象を与えることがあるかもしれません。

当学院が考える「慈愛」とは、その場の安心感を与えることだけではなく、将来にわたって本人が自立して学び続けられる力を育てることにあります。そのため、結果として一部の方には厳しく感じられることがあっても、論理と根拠に基づいた指導を一貫して行っています。


当学院の指導方針および教育観をご理解いただいたうえで、共に学びを深めていける方のご入会をお待ちしております。

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