「書きたいことを書く」は大きな間違い
その方法、もう通用しない
小論文は、自分の書きたいことを書くものだと思われがちですが、実はこれは大きな間違いです。
好きなことを好きなように書く、この手法で合格できてしまうケースも、かつてはありました。しかし、小論文を課す大学が増え、受験生も増え、対策についてもだんだんと研究が進められています。
必然的に受験生のレベルが上がってきています。
現代の大学受験においては、もはや好きなことを好きなように書くという手法は通用しない時代です。
大学側の視点
そもそもなぜ小論文という試験を行うのでしょうか。学科試験のように、機械的に答えを導き出す試験に比べて、小論文や面接は採点に手間と時間が非常にかかります。
大学としても大きな負担です。
それにもかかわらず、小論文や面接を行うのは、その人の潜在的な学力や、通常の試験では見えてこない才能や能力を発見するためです。
大学としては、そこまでして、より優れた学生を確保したいのです。
自分の好きなことを好きなように書くだけの文章を見て、その人が「優れた学生」であると評価されるでしょうか。日本の社会においては、良し悪しの問題ではなく、「組織」や「チーム」が重要視されます。
自分の書きたいことだけを書く内容のものは、残念ながら、「優れた学生」として評価されにくいのです。
もし一方的な意見だけを書くと、「協調性がない」「偏見を持っている」と評価される可能性があります。別の視点から見ると、ただ単に自分の意見だけを書くものであれば、それは自己主張文になり、そもそも小論文とは言えません。
さまざまな立場を理解する
別のページでも伝えていることですが、小論文は論理的・客観的に書くことが求められます。できる限り中立的な視点を持ちながら、話を展開していく必要があります。だからと言って、まったく自分の好きなこと、書きたいことを書いてはいけないと言っているわけではありません。さまざまな立場や意見を紹介して終わってしまうと、今度は自分の意見がないと判断されてしまいます。要するに、バランスが大事になってきます。
自分の主張を他の意見と対比し、相手が納得できるような文章を書くこと、丁寧に相手に説明することを心がけ、小論文作成に取り組んでいただきたいと思います。
翔励学院では、一人ひとりの適性や希望進路に応じて、どのようなテーマや内容を書いていくべきか指導をしています。この設定をきちんとできるかどうかで、小論文の完成度が変わってきます。
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