S・Hさん 法政大学

<分析>

他の総合型選抜専門塾に在籍しており、タイミング的にはお引き受けができない時期でしたが、本人よりお話をお伺いし、他塾ではほとんど指導をしてもらえていないとのことでした。本人の話に一定の信憑性が確認できたため、特別に受け入れることといたしました。
小論文の他に提出書類の作成指導も必要とのことで、現状どのような志望理由を作成するように指導されてきたのかを確認したところ、内容としてはそのほとんどが「身の上話」でありました。他塾では良しとされる内容かもしれないが、これは当学院では志望理由とは言えない、ということを伝え、再度初歩の学習からやり直すことから開始しました。

<施策>

小論文の基礎から学習すると同時に、そもそも大学で学ぶということがどういうことなのかが理解できていませんでした。そのため、志望大学そのものについて理解することや、大学で学ぶであろう内容の学習などを実施しました。
指導していく中で苦労したのが、本人の中での「当たり前」を変革することです。他塾では宿題を実施してこない生徒も多く、特に注意もされなかったようでした。当学院で宿題をしてこないことはもちろん、主体的に学習ができなければ、授業についてくることができません。これまでの「クセ」を対話や習慣づけなどを通して取り除いていけるように指導しました。

<効果>

本人の合格は、高校では大騒ぎになっていると、本人からも保護者からも連絡がありました。それが、評定平均が良くなかったということなどからなのか、それまでの本人の学校生活からなのかはわかりませんが、話を聞く限り、相当驚かれているようでした。確かに、志望理由を問われて身の上話をするような状況では難しかったでしょうが、合格が決まった後すぐに「大学卒業後は、大学院へ進学したい」と言い出しているようで、合格以上に本人の中で学問に目覚めたことが、大きな変化だったのでしょう。
合格が決まった後も、当学院で学ぶことを希望されたため、3月までレポートの書き方や大学における論述試験の対応方法などを学ばれます。