M・Tさん 慶應義塾大学法学部 ※詳細準備中
<分析>
高校2年生の夏休み頃、入試本番まで1年半を切るタイミングで、この生徒は将来の進路に対する焦りとともに、小論文対策を本格的に始める必要があると感じ、翔励学院に通い始めました。帰国生であるため、日本語に対して一定の不安を抱えていました。特に、小論文のように高度な思考力を要し、抽象的な内容を言語化する力が求められる課題において、自分の表現力がどこまで通用するのかについて、内心葛藤している様子でした。
それ以上に印象的だったのは、この生徒が進路について真剣かつ深く悩んでいたことです。周囲の多くの同級生が大学の知名度や社会的評価を重視して志望先を決めていくなか、この生徒は「何を学びたいのか」「大学でどのように学びたいのか」という根本的な問いに向き合っていました。
しかし、学校の進路指導は画一的であり、個々の生徒の考えや背景に十分に寄り添う体制とは言えませんでした。そのため、この生徒の考えは共有されにくく、進路選択において迷いや孤独を感じることも少なくありませんでした。
<施策>
この生徒は、本質的なことを深く考える姿勢が強く、政治や法律への関心も非常に高いものでした。そのため、翔励学院ではまず、政治や法律の基本的な知識と素養をしっかりと身につけることから指導を始めました。
一定期間が経過すると、授業内で扱う小論文の課題を通じて、現代日本の税制や政治の仕組み、選挙戦略といった具体的で応用的なテーマに取り組みました。これにより、抽象的な理論だけでなく、実際に社会で起きている問題を自分の言葉で考え、表現する力を養うことができました。
通常の学習塾であれば、画一的な指導が中心となり、この生徒のように高い知的好奇心を持つ受講生の期待に応えることは難しかったかもしれません。しかし、この生徒は毎回の授業に強い関心を持って臨み、自らの学びを深めていく姿勢を見せていました。
「受験のために必死で準備している」というよりは、「学びそのものを楽しみながら成長している」という表現の方が、この生徒の状況をより的確に表していると言えるでしょう
<効果>
この生徒が志望学部から合格をいただけたことは言うまでもありません。さらに、慶應義塾大学の文学部および総合政策学部からも合格を得ることができました。合格報告のメールを拝読し、特に印象に残った点が二つあります。
第一に、各学部の入試問題について、「本当にその学問を学びたいと思う者を選抜するための入試だと感じた」という言葉です。この生徒は特に法学や政治学に関する専門的な学びを進めていたため、こうした入試の問いに的確に対応できました。自身が積み上げてきた知識と学びの土台があったからこそ、試験の問題に真正面から向き合えたのだと思います。
第二に、入試問題に取り組むこと自体に「楽しさ」を感じていたということです。高校生活の中で本人にしかわからない多くの困難や苦悩があった生徒ですが、そのような中でも試験の過程を前向きに捉えられたことは非常に喜ばしいことだと感じています。
このように、志望学部合格はもちろんのこと、学問に対する真摯な姿勢と楽しみを持って挑戦したことが何よりの成果だと考えています。

