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有馬平吉顧問・松本嘉津美講師就任式

投稿日時:2020/09/04(金) 19:18

こんにちは、岡本大空です。
8月29日、渋谷教室にて有馬平吉顧問・松本嘉津美講師就任式を実施しました。
今年は感染症拡大防止の観点から、事前の告知をせず、就任式直前に授業があり、参列できる講師t生徒のみで実施をしました。
就任式の中で私が述べさせていただきました式辞を、共有させていただきます。

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有馬先生との出会いは、私が教育実習生の時です。母校から教育実習を断られた私は、大学に実習先を探してもらうこととなりました。教育実習先を探してくださった、アメリカ人の教授は、何度も、まだ学校名は言えないが、あなたにとって最高の場所を用意した、と声をかけてくださいました。この教授はご家庭の事情により急遽退任し、帰国しなければならなくなりました。この先生と顔をあわせる最後の日にも「岡本さん、教育実習に行きたいですか。」と仰られ、私が「はい」と答えると、「この実習できっとあなたの人生は変わります。そしてあなたは大学院へ行き、教育論の研究をするでしょう。」と語られました。ご自身のことで大変なはずなのに、最後の最後まで学生を想い続けた教授でした。

さて、教育実習先で指導教官となった有馬先生は、実習初日からご不在、指導案を提出すれば「そんなのなくてもいいから、とりあえず実践してみてください。」となんともいい加減な教員のようにも見えました。幸いにも授業実践の中で私は生徒たちと良い関係性を築きあげることができ、有馬先生はそれを大変評価してくださったのですが、視察に来た大学教授は違いました。あなたの解釈は学術的に、歴史的に云々と、生徒たちとのことよりも、学術研究内容に関して、厳しく批判をされました。その教授の帰り際、私が悔しくて茫然としていると、頭を下げられない私に代わるかのように有馬先生は深々と教授に頭を下げ、見送った後、私の肩を叩いて「はい、もう忘れて教室へ戻りましょう。」と仰られました。その後幾度どなく、有馬先生は、うまくいくか、正しいかどうかではなく、生徒たちに目を向けているか、そのことを徹底してご指導くださいました。それはまるで、自分や家族の課題を抱えながらICU高校での実習をご準備くださった、あのアメリカ人教授のようでした。

 今の時代、自分のことばかり考え、自分の幸せ、自分の夢の実現、そういったことを主張し、他者に目を向けること、手を差し伸べること、こういった美徳が失われている気がします。仏教の世界では、自分の幸せだけを考えることを小我と呼び、他者の喜びを自分の喜びとすることを大我と呼ぶそうです。有馬先生やICU高校は、教育者としての基本、大我こそが大事である、ということを教えてくださったように感じます。このことは他の講師や生徒とも共有したいことです。講師はもちろん、これからの時代を生き抜くにあたり、小我ではいけません。私どもは大我に生きる、そういう生徒たちを社会に送り出したいと考えています。

松本先生との出会いは、今から3年前にさかのぼります。当学院の現在のホームページ会社の当学院担当の営業さんでした。私がなぜこの会社に決めたかと言いますと、松本先生が学院のビジョンや方向、指導方針について手書きでノートを作成し、大変誠実に考えてくださっている、ということがわかったからです。そして今は外部の方としてではなく、一緒に生徒たちのことを考えることができることを、嬉しく思います。

私どもはどこまでも、自分の喜び、満足、そういったものだけを追求するのではなく、目の前の生徒の人生、所属するチームの前進、社会への貢献、つまり大我の志をもって教育活動に臨みたいと思います。


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